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2010.02.02

高校卒業も間近、就職先決まらず

不況のあおりを受け、県内の高校生が就職活動で苦戦を強いられている。岩手労働局によると、12月末時点で県内の高校生の内定率は78・4%(前年同月85%)。卒業式が刻々と近づくが、学校の進路担当者は「求人がないので、生徒を指導できない。卒業までに全員内定は難しい」と悲鳴をあげている。

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 1月28日、大船渡市で開かれた就職ガイダンスで、気仙地区の県立高校の3年生13人が、「ジョブカフェいわて」の講師から指導を受けた。

 気仙地区は食品加工業が主要産業。2008年秋のリーマン・ショックの影響は小さかったが、ハローワーク大船渡の担当者は「経営不振で今年度から高卒者の採用をやめた企業や、内定を出すまでかなり時間をかける企業も多い」と言う。

 沿岸の県立高校の男子生徒は「周りはほぼ内定していて焦る」と話す。県内外の測量会社など3社を受けたが、まだ就職先が決まっていない。昨秋、関東の設備会社を受験した。「内定と聞いていたのに、後で『他にも希望者がきたので採用試験をやり直す』と言われ、結局落ちた」

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 学校で就職指導を担当する教諭らも対応に苦慮している。大船渡東高校は、17人が未内定。進路担当教諭は「本人の希望にあった求人がないので、志望業種・職種の範囲を広げるよう指導している」。盛岡農業高校の坂本裕克副校長は「工業、商業高校に比べて地元志向の強い生徒が多いが、県内の雇用環境は厳しい」。水沢工業高校の担当者は「就職希望者のうち約2割が進学に切り替えた。例年にはないこと。特に女子が厳しい」とため息をつく。

 業績不振の企業が、選考時期を後ろにずらしたり、選考に時間をかけたりするため、就職活動は長期戦になっている。各校の担当教諭らによると、今年度の就活では、企業側から「日給制」や「正社員ではなくパートで」という申し出が多いという。

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 岩手労働局のまとめでは、昨年12月末時点での高校生の就職内定率は78・4%で、過去10年で4番目に高い。しかし、職業安定課の担当者は「進学に切り替えるなど求職者が減った結果。数字では分からない、『就職できなかった生徒』が多い」とみる。

 実際、求職者は3413人と過去10年間では最少。少子化や大学進学率の上昇も要因ではあるが、今年は就職難のため進学に切り替えた生徒が多いとみられる。これに対し、求人数は4802人で、前年に比べ39・6%も減少。県内に限ると1817人で、とりわけ製造業は前年同期比で44・3%減の699人にとどまっている。

 県や公共職業安定所など各機関も就活支援に力を入れている。県教育委員会は今年度、県内20高校に、就業支援相談補助員を配置し、企業訪問などで求人開拓をしてきた。さらに、卒業後も支援を続けるため、県商工労働観光部などと連携。各校を通して未内定の生徒の連絡先を把握し、企業説明会や就職相談会の案内をするという。

 盛岡公共職業安定所などは今月10日に盛岡市内のホテルで「盛岡・花巻・北上地域高校生就職面談会」を緊急企画。ジョブカフェいわてなどは、同じ日に盛岡市のマリオス、19日には一関市内のホテルで未内定の高校生を対象にした「就職内定応援ガイダンス」を開催予定だ。

 北上市では4月から、就職できなかった生徒を対象にした雇用対策事業を行う。八幡平市や矢巾町は3月卒業見込みの生徒を雇用した企業に奨励金を出すことを決めるなど、自治体も対策に取り組んでいる。

 県教委学校教育室の佐々木淳産業教育担当課長は「厳しい経済情勢下で、求人数が少ない。ミスマッチが出ないように、県教委も引き続き支援を続けたい」と話した。

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